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2009-11-05 12:46:47時点のリビジョン24
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編集者: masahiko
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2010-11-22 07:27:14時点のリビジョン25
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編集者: masahiko
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行 1: 行 1:
## page was renamed from リスト処理
== 線形リスト ==
線形リストは同じ形式のデータが一列に並んだものです。<<BR>>

データの追加や削除が配列と比べて楽に行えます。<<BR>>
真ん中あたりにデータを追加する場合を考えると分かります。

Javaで記述してみましょう。
----
このようなインスタンスを使います。
 . {{attachment:list1.png}}
 . 1つ目の変数には値を保存します
 . 2つ目の変数には次の項目へのリンクを記入します。
3つのインスタンスをつないだ例を示します。
 . {{attachment:list2.png}}
 . これより先につながっていないことを、'''null'''という値で表します。

'''null'''はシステムで用意されている'''定数'''です。
 * 参照型の変数はnullで初期化されます。
 * nullはどこも参照していないことを表します。
----
=== 追加 ===
途中にデータを追加するには、リンク2箇所を修正すればよい。
 . {{attachment:list3.png}}
----
=== 削除 ===
途中のデータを削除するには、リンク1箇所を修正すればよい。
 . {{attachment:list4.png}}
削除されたデータからのリンクが残っていますが、リストをたどってこのデータにたどり着くことはできません。
----
=== サンプル ===
値としてItemクラスのインスタンスを使った例です。

クラス名は List1 としました。
 . {{attachment:list1.png}}
属性(インスタンス変数)の型は
 . 値にはItemクラスのインスタンスが入るので Item
 . リンクには次のデータを記憶するためのオブジェクトすなわち List1のインスタンスが入りますから List1
となります。

 {{{#!java
 public class List1
 {
  Item val;
  List1 link;
  
  void dispList()
  {
   List1 x;
   
   x = this;
   while(x != null)
   {
    x.val.disp();
    x = x.link;
   }
  }
  
  public static void main(String[] args)
  {
   List1 a;
   List1 b;
   List1 c;
   
   a = new List1();
   a.val = new Food("パン", 150, 200.0, 200.0);
   b = new List1();
   a.link = b;
   b.val = new Drink("コーヒー", 120, 250);
   c = new List1();
   b.link = c;
   c.val = new Food("みかん", 100, 150.0, 200.0);
   
   a.dispList();
  }
 }
 }}}
mainメソッドでは、変数a,b,cの3つを用いて図のようなリストを作っています。
 . {{attachment:list5.png}}
最後に
 . a.dispList();
により、aに対してメソッドdispList()を行っています。

メソッドの動作を追っかけてみましょう。
 1. aの値がthisに対応づけられます。
 1. x = this; により、thisに入っている値が変数xに代入されます。これはaの値と同じです。
 1. 11行目のwhileの条件判定を行います。xには先に作ったリストの参照が入っており、nullではありません。
 1. 13行目でx.valすなわちItemインスタンス(値はパン)に対しdisp()を行うことで、この内容を表示します。
 1. 14行目でxの値をリンクの値で更新します。この結果xはリストの2番目の項目を指すことになります。
 1. 再び11行目のwhileの条件判定を行います。xはリストの2番目の項目を指しており、nullではありません。
 1. 13行目でx.valすなわちItemインスタンス(値はコーヒー)に対しdisp()を行うことで、この内容を表示します。
 1. 14行目でxの値をリンクの値で更新します。この結果xはリストの3番目の項目を指すことになります。
 1. 再び11行目のwhileの条件判定を行います。xはリストの3番目の項目を指しており、nullではありません。
 1. 13行目でx.valすなわちItemインスタンス(値はみかん)に対しdisp()を行うことで、この内容を表示します。
 1. 14行目でxの値をリンクの値で更新します。リンクの値はnullなのでxの値もnullになります。
 1. 再び11行目のwhileの条件判定を行います。xはnullです。
 1. whileループを抜け、メソッドの実行も終わります。

線形リスト (最終更新日時 2010-11-29 13:13:10 更新者 masahiko)