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location: "線形リスト"の差分
11と24のリビジョン間の差分 (その間の編集: 13回)
2009-11-05 04:05:05時点のリビジョン11
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編集者: masahiko
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2009-11-05 12:46:47時点のリビジョン24
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編集者: masahiko
コメント:
削除された箇所はこのように表示されます。 追加された箇所はこのように表示されます。
行 4: 行 4:
行 5: 行 6:
真ん中あたりにデータを追加する場合を考えると分かります。
行 14: 行 17:

'''null'''はシステムで用意されている'''定数'''です。
 * 参照型の変数はnullで初期化されます。
 * nullはどこも参照していないことを表します。
行 15: 行 22:
追加 === 追加 ===
途中にデータを追加するには、リンク2箇所を修正すればよい。
行 18: 行 26:
削除 === 削除 ===
途中のデータを削除するには、リンク1箇所を修正すればよい。
行 20: 行 29:
削除されたデータからのリンクが残っていますが、リストをたどってこのデータにたどり着くことはできません。
行 23: 行 33:

クラス名は List1 としました。
 . {{attachment:list1.png}}
属性(インスタンス変数)の型は
 . 値にはItemクラスのインスタンスが入るので Item
 . リンクには次のデータを記憶するためのオブジェクトすなわち List1のインスタンスが入りますから List1
となります。

 {{{#!java
 public class List1
 {
  Item val;
  List1 link;
  
  void dispList()
  {
   List1 x;
   
   x = this;
   while(x != null)
   {
    x.val.disp();
    x = x.link;
   }
  }
  
  public static void main(String[] args)
  {
   List1 a;
   List1 b;
   List1 c;
   
   a = new List1();
   a.val = new Food("パン", 150, 200.0, 200.0);
   b = new List1();
   a.link = b;
   b.val = new Drink("コーヒー", 120, 250);
   c = new List1();
   b.link = c;
   c.val = new Food("みかん", 100, 150.0, 200.0);
   
   a.dispList();
  }
 }
 }}}
mainメソッドでは、変数a,b,cの3つを用いて図のようなリストを作っています。
行 24: 行 80:
 {{{#!java
 }}}
最後に
 . a.dispList();
により、aに対してメソッドdispList()を行っています。

メソッドの動作を追っかけてみましょう。
 1. aの値がthisに対応づけられます。
 1. x = this; により、thisに入っている値が変数xに代入されます。これはaの値と同じです。
 1. 11行目のwhileの条件判定を行います。xには先に作ったリストの参照が入っており、nullではありません。
 1. 13行目でx.valすなわちItemインスタンス(値はパン)に対しdisp()を行うことで、この内容を表示します。
 1. 14行目でxの値をリンクの値で更新します。この結果xはリストの2番目の項目を指すことになります。
 1. 再び11行目のwhileの条件判定を行います。xはリストの2番目の項目を指しており、nullではありません。
 1. 13行目でx.valすなわちItemインスタンス(値はコーヒー)に対しdisp()を行うことで、この内容を表示します。
 1. 14行目でxの値をリンクの値で更新します。この結果xはリストの3番目の項目を指すことになります。
 1. 再び11行目のwhileの条件判定を行います。xはリストの3番目の項目を指しており、nullではありません。
 1. 13行目でx.valすなわちItemインスタンス(値はみかん)に対しdisp()を行うことで、この内容を表示します。
 1. 14行目でxの値をリンクの値で更新します。リンクの値はnullなのでxの値もnullになります。
 1. 再び11行目のwhileの条件判定を行います。xはnullです。
 1. whileループを抜け、メソッドの実行も終わります。

線形リスト

線形リストは同じ形式のデータが一列に並んだものです。

データの追加や削除が配列と比べて楽に行えます。
真ん中あたりにデータを追加する場合を考えると分かります。

Javaで記述してみましょう。


このようなインスタンスを使います。

  • [添付]

  • 1つ目の変数には値を保存します
  • 2つ目の変数には次の項目へのリンクを記入します。

3つのインスタンスをつないだ例を示します。

  • [添付]

  • これより先につながっていないことを、nullという値で表します。

nullはシステムで用意されている定数です。

  • 参照型の変数はnullで初期化されます。
  • nullはどこも参照していないことを表します。


追加

途中にデータを追加するには、リンク2箇所を修正すればよい。

  • [添付]


削除

途中のデータを削除するには、リンク1箇所を修正すればよい。

  • [添付]

削除されたデータからのリンクが残っていますが、リストをたどってこのデータにたどり着くことはできません。


サンプル

値としてItemクラスのインスタンスを使った例です。

クラス名は List1 としました。

  • [添付]

属性(インスタンス変数)の型は

  • 値にはItemクラスのインスタンスが入るので Item
  • リンクには次のデータを記憶するためのオブジェクトすなわち List1のインスタンスが入りますから List1

となります。

  •    1  public class List1
       2  {
       3         Item val;
       4         List1 link;
       5         
       6         void dispList()
       7         {
       8                 List1 x;
       9                 
      10                 x = this;
      11                 while(x != null)
      12                 {
      13                         x.val.disp();
      14                         x = x.link;
      15                 }
      16         }
      17         
      18         public static void main(String[] args)
      19         {
      20                 List1 a;
      21                 List1 b;
      22                 List1 c;
      23                 
      24                 a = new List1();
      25                 a.val = new Food("パン", 150, 200.0, 200.0);
      26                 b = new List1();
      27                 a.link = b;
      28                 b.val = new Drink("コーヒー", 120, 250);
      29                 c = new List1();
      30                 b.link = c;
      31                 c.val = new Food("みかん", 100, 150.0, 200.0);
      32                 
      33                 a.dispList();
      34         }
      35  }
    

mainメソッドでは、変数a,b,cの3つを用いて図のようなリストを作っています。

  • [添付]

最後に

  • a.dispList();

により、aに対してメソッドdispList()を行っています。

メソッドの動作を追っかけてみましょう。

  1. aの値がthisに対応づけられます。
  2. x = this; により、thisに入っている値が変数xに代入されます。これはaの値と同じです。
  3. 11行目のwhileの条件判定を行います。xには先に作ったリストの参照が入っており、nullではありません。
  4. 13行目でx.valすなわちItemインスタンス(値はパン)に対しdisp()を行うことで、この内容を表示します。
  5. 14行目でxの値をリンクの値で更新します。この結果xはリストの2番目の項目を指すことになります。
  6. 再び11行目のwhileの条件判定を行います。xはリストの2番目の項目を指しており、nullではありません。
  7. 13行目でx.valすなわちItemインスタンス(値はコーヒー)に対しdisp()を行うことで、この内容を表示します。
  8. 14行目でxの値をリンクの値で更新します。この結果xはリストの3番目の項目を指すことになります。
  9. 再び11行目のwhileの条件判定を行います。xはリストの3番目の項目を指しており、nullではありません。
  10. 13行目でx.valすなわちItemインスタンス(値はみかん)に対しdisp()を行うことで、この内容を表示します。
  11. 14行目でxの値をリンクの値で更新します。リンクの値はnullなのでxの値もnullになります。
  12. 再び11行目のwhileの条件判定を行います。xはnullです。
  13. whileループを抜け、メソッドの実行も終わります。

線形リスト (最終更新日時 2010-11-29 13:13:10 更新者 masahiko)