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2010-11-09 01:36:32時点のリビジョン33

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location: 継承

継承

すでにあるクラスを拡張して新しいクラスを作ることができます。

このとき、もとのクラスの性質や機能は新しいクラスでも利用できます。

このことを継承といいます。


スーパークラス、サブクラス

クラス1を拡張してクラス2が作られたとき、

といい、次のような図で表わします。

スーパークラスのことを親クラス、サブクラスのことを子クラスと言うこともあります。

直接の親子でなく、親の親などのときでもスーパークラス、サブクラスと言います。


サブクラスの定義

作成するクラス名の後ろに

の形式で記述します。 上の図の関係のクラス2を作る場合は次のようになります。


属性の継承

スーパークラスで定義された属性はサブクラスに継承されます。

次のようにクラス1とクラス2が定義されている場合、

クラス1のインスタンスは

クラス2のインスタンスは

となります。 クラス1の項目にクラス2で定義された項目が加わった形です。


準備

Itemクラス


練習

前回作成した Itemクラスを継承してDrinkクラスを作ります。

属性の定義の部分は次のようになります。

Drinkクラス

このときmainメソッド内で

を行うとDrinkクラスのインスタンス(オブジェクト)が作成され 次のようになります。


メソッドの継承

スーパークラスで定義されたメソッドはサブクラスでも利用できます。

例えば、スーパークラスであるItemクラスでメソッドdispName()が定義されている時を考えます。

Drinkクラスのインスタンスに対してdispName()メソッドの呼び出しが行われたらどうなるでしょうか。

サブクラスであるDrinkクラスでメソッドdispName()が定義されているかどうかで処理が異なります。

(1)DrinkクラスでメソッドdispName()が定義されていないとき

(2)DrinkクラスでメソッドdispName()が定義されているとき

スーパークラスで定義されているメソッドと同じ名前のメソッドを サブクラスで再定義することもできます。 この場合サブクラスで定義したメソッドが優先されます。(2)の場合です。

これをメソッドのオーバーライドといいます。

どのクラスのメソッドが実行されるのか

  1. インスタンスの属するクラスに対応するメソッドがあれば、それを実行する。
  2. 無いときはスーパークラスの同じ名前のメソッドを探して、それを実行する。
  3. 見つからないときは、親の親の親...と順に探します。
  4. どうしても見つからないときはエラーになります。


コンストラクタの継承

コンストラクタは継承されません。

サブクラスのコンストラクタが呼ばれたときは

  1. スーパークラスのコンストラクタで記述された処理
  2. サブクラスで記述された処理

の順に両方が行われます。