== 継承 == すでにあるクラスを拡張して新しいクラスを作ることができます。 このとき、もとのクラスの性質や機能は新しいクラスでも利用できます。 このことを'''継承'''といいます。 ---- === スーパークラス、サブクラス === クラス1を拡張してクラス2が作られたとき、 . クラス1はクラス2のスーパークラスである . クラス2はクラス1のサブクラスである といい、次のような図で表わします。 {{attachment:keisyo1.png}} スーパークラスのことを親クラス、サブクラスのことを子クラスと言うこともあります。 直接の親子でなく、親の親などのときでもスーパークラス、サブクラスと言います。 ---- === サブクラスの定義 === 作成するクラス名の後ろに extends スーパークラス名 の形式で記述します。 上の図の関係のクラス2を作る場合は次のようになります。 {{{ public class クラス2 extends クラス1 { ... } }}} ---- === 性質の継承 === スーパークラスで定義された性質はサブクラスに継承されます。 次のようにクラス1とクラス2が定義されている場合、 {{{ public class クラス1 { double x; double y; } }}} {{attachment:keisyo2.png}} {{{ public class クラス2 extends クラス1 { double z; } }}} {{attachment:keisyo3.png}} クラス1のインスタンスは {{attachment:keisyo4.png}} クラス2のインスタンスは {{attachment:keisyo5.png}} となります。 クラス1の項目にクラス2で定義された項目が加わった形です。 ----- '''準備''' * 前回の課題ができている人は準備は必要ありません。そのまま次の練習の項目に進みなさい。 * 前回の課題が出来ていない人は、 . 次の5行だけからなる Item.java ファイルを作成してから次に進みなさい。 . メソッドはなくても大丈夫です。 Itemクラス {{{ public class Item { String namae; int kakaku; } }}} . 名前、価格の変数名はことのおりでなく、前回自分で決めた名前でよい。 ---- === 練習 === 前回作成した Itemクラスを継承してDrinkクラスを作ります。 . {{attachment:drink.png}} 属性の定義の部分は次のようになります。 Drinkクラス {{{ public class Drink extends Item { int yoryo; } }}} このときmainメソッド内で {{{ Drink d1; d1 = new Drink(); }}} を行うとDrinkクラスのインスタンス(オブジェクト)が作成され 次のようになります。 . {{attachment:drink1.png}} ----- === メソッドの継承 === スーパークラスで定義されたメソッドはサブクラスでも利用できます。 {{{#!java public class Item { ... void dispName() ... } }}} 例えば、スーパークラスであるItemクラスでメソッドdispName()が定義されている時を考えます。 Drinkクラスのインスタンスに対してdispName()メソッドの呼び出しが行われたらどうなるでしょうか。 サブクラスであるDrinkクラスでメソッドdispName()が定義されているかどうかで処理が異なります。 (1)DrinkクラスでメソッドdispName()が定義されていないとき スーパークラスであるItemクラスで定義されているメソッドが使われます。 (2)DrinkクラスでメソッドdispName()が定義されているとき Drinkクラスで定義されているメソッドが使われます。 スーパークラスで定義されているメソッドと同じ名前のメソッドを サブクラスで再定義することもできます。 この場合サブクラスで定義したメソッドが優先されます。(2)の場合です。 これをメソッドの'''オーバーライド'''といいます。 どのクラスのメソッドが実行されるのか 1. インスタンスの属するクラスに対応するメソッドがあれば、それを実行する。 1. 無いときはスーパークラスの同じ名前のメソッドを探して、それを実行する。 1. 見つからないときは、親の親の親...と順に探します。 1. どうしても見つからないときはエラーになります。 ---- === コンストラクタの継承 === コンストラクタは継承されません。 サブクラスのコンストラクタが呼ばれたときは 1. スーパークラスのコンストラクタで記述された処理 1. サブクラスで記述された処理 の順に両方が行われます。