"継承"の差分 - Masahiko's Wiki

37と38のリビジョン間の差分

継承

すでにあるクラスを拡張して新しいクラスを作ることができます。

このとき、もとのクラスの性質や機能は新しいクラスでも利用できます。

このことを継承といいます。

クラス１を拡張してクラス２が作られたとき、

といい、次のような図で表わします。

スーパークラスのことを親クラス、サブクラスのことを子クラスと言うこともあります。

直接の親子でなく、親の親などのときでもスーパークラス、サブクラスと言います。

作成するクラス名の後ろに

の形式で記述します。上の図の関係のクラス２を作る場合は次のようになります。

 public class クラス２ extends クラス１
 {
   ...
 }

スーパークラスで定義された属性はサブクラスに継承されます。

次のようにクラス１とクラス２が定義されている場合、

 public class クラス１
 {
     double x;
     double y;
 }

 public class クラス２ extends クラス１
 {
     double z;
 }

クラス１のインスタンスは

クラス２のインスタンスは

となります。クラス１の項目にクラス２で定義された項目が加わった形です。

スーパークラスで定義されたメソッドはサブクラスでも利用できます。

メソッドが呼ばれたときの動作はつぎのとおりです。

（１）インスタンスの属するクラスでメソッドが定義されているときは、それが使われます。
（２）インスタンスの属するクラスでメソッドが定義されていないときは、スーパークラスで定義されている同じ名前のメソッドが使われます。
- 直接の親だけでなく、親の親の親...と順に探します。
（３）スーパークラスにもメソッドがみつからないときは、エラーとなります。

スーパークラスで定義されているメソッドと同じ名前のメソッドをサブクラスで再定義することをメソッドのオーバーライドといいます。

コンストラクタは継承されません。

サブクラスのコンストラクタが呼ばれたときは

の順に両方が行われます。

-  ⇤ ← 2010-11-11 01:26:48時点のリビジョン37 → 
  サイズ: 3961
  編集者: masahiko
  コメント:
+   ← 2010-11-30 01:07:33時点のリビジョン38 → ⇥
  サイズ: 3123
  編集者: masahiko
  コメント:
-削除された箇所はこのように表示されます。
+追加された箇所はこのように表示されます。
 行 77:
-例として、Itemクラスでメソッドshow()が定義されている場合を考えます。
 {{{#!java
public class Item
{
    ...
    void show()
    ...
}
 }}}
ItemクラスのサブクラスとしてFoodクラスを作成しました。
 {{{#!java
public class Food extends Item
{
    ...
    public static void main(String[] args)
    {
        Food a;
        a = new Food();
        ...
        a.show();
}
 }}}

Foodクラスのインスタンスに対してshow()を行っています。

このときの動作は、
Foodクラスでメソッドshow()が定義されているかどうかで異なります。
+メソッドが呼ばれたときの動作はつぎのとおりです。
-行 111:
+行 85:
-スーパークラス、サブクラスどちらかで定義されていれば、それが使われます。

スーパークラス、サブクラスの両方で定義されているときは、
サブクラスのものが優先されて使われます。