== ピースを動かす == ピースを1つ取り除いてできた空白の箇所を使って 移動するための処理を記述します。 ---- === 空白の箇所の表現 === どこに空白があるかを表すために、インスタンス変数を使います。 * spxで空白の横方向の位置を、0~3の値で表すものとします。 * spyで空白の縦方向の位置を、0~3の値で表すものとします。 例えば、spx=0, spy=2 のときは 上から3番目の左端が空白。 === 初期化 === 最初は右下隅のピースを取り除いた位置です。 したがって値は . spx = 3 . spy = 3 空白箇所は右下のピースを取り除いたものですから、 配列要素の値は右下のピースの値としておきます。 . ban[spx][spy] = 15 ---- === 空白箇所の表示 === paintComponent内に記述。 spx,spyで表された場所は空白であることを示すため、 1色で塗りつぶします。 クリック時の処理の演習ではcx,cyで示された位置を塗りつぶしていましたが、 spx,spyが示す箇所を塗りつぶすように修正します。 塗りつぶしの色は好みのものを指定してください。 ---- === ボタンが押されたときの処理 === mousePressed内に記述。 クリック時の処理の演習では クリックされた座標x,yから対応する位置cx,cyを求めました。 . cx,cyはmousePressedメソッド内でしか使わないので、(インスタンス変数ではなく)メソッド内の変数として宣言します。 このcx,cyとspx,spyの値を比較し、 クリックされた位置のピースが移動可能かどうか判定し、 可能な場合は移動する処理を記述します。 ==== 移動可能かどうかの判定 ==== 空白箇所の上下左右のとなりにあるピースの上でクリックされたときは、 そのピースをスライドして移動できる。 例えば丸で示した位置が空白のとき . {{attachment:idou1.png}} クリックされた位置がA,B,C,Dのどれかであればよい。 空白の位置はspx,spyで、クリックされた位置はcx,cyで表されているので、 これを用いて判定を行う。 例えば、丸の位置が空白部分でAの位置でボタンが押された場合、変数の値は次のようになっています。 . spx は 1 . spy は 2 . cx は 2 . cy は 2 ==== ピースを移動する処理 ==== 丸の位置が空白部分で、そのすぐ右のAの位置でボタンが押された場合を考えます。 次の処理を順に行ないます。 . 1)Aの位置にあるピースをすぐ左の空白位置に移動します。 . 2)空白位置をAの位置に変更します。 . 3)新しい空白位置に対応する値を代入します。 1)Aの位置どのピースがあるかはban[cx][cy]の値として記憶しており、 この値を空白位置である(spx,spy)に移すには . ban[spx][spy] = ban[cx][cy] を行えばよい。 2)spx,spyの値を新しい空白位置の値であるcx,cyに修正します。 . spx = cx . spy = cy 3)空白位置に対応する値(15)を代入します。 . ban[spx][spy] = 15 以上をまとめると次のようになります。 . ban[spx][spy] = ban[cx][cy]; . spx = cx; . spy = cy; . ban[spx][spy] = 15; 空白の右隣のAの位置で考えましたが、 B,C,Dの位置でもこの命令でよいことを理解しておくこと。 ---- === プログラム === {{{#!java import javax.swing.*; import java.awt.*; import java.awt.event.*; public class Game6 extends JPanel implements MouseListener { Image img; int[][] ban; int spx, spy; Game6() { ImageIcon ii = new ImageIcon("game0.png"); img = ii.getImage(); addMouseListener(this); ban = new int[4][4]; shokika(); spx = 3; spy = 3; } void shokika() { 盤の表現の演習 } public void paintComponent(Graphics g) { int w, h, ax, ay, sx, sy, x, y; w = 100; h = 100; for (x = 0; x < 4; x++) for (y = 0; y < 4; y++) { ax = 盤の表示の演習 ; ay = 盤の表示の演習 ; sx = 盤の表示の演習 ; sy = 盤の表示の演習 ; g.drawImage(img, 画像を表示するの演習, this); } g.setColor(Color.blue); g.fillRect(spx*100, spy*100, 100, 100); } public void mousePressed(MouseEvent e) { int x, y, cx, cy; x = e.getX(); y = e.getY(); cx = クリック時の処理の演習; cy = クリック時の処理の演習; if ( 今回の演習 ) { ban[spx][spy] = ban[cx][cy]; spx = cx; spy = cy; ban[spx][spy] = 15; repaint(); } } public void mouseEntered(MouseEvent e) { } public void mouseExited(MouseEvent e) { } public void mouseReleased(MouseEvent e) { } public void mouseClicked(MouseEvent e) { } public static void main(String[] args) { JFrame f; f = new JFrame(); f.setVisible(true); f.setTitle("15Game"); f.setSize(420, 450); f.setDefaultCloseOperation(JFrame.EXIT_ON_CLOSE); f.add( new Game6() ); } } }}} ---- === 演習 === ボタンが押された位置が空白箇所の隣であるかを判定する条件を '''今回の演習''' の位置に記述しプログラムを完成させなさい。