アクター

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これまでに学んだ方法では、個々の物体を移動したり、向きを変えたり、 大きさや色を変えることはできましたが、 形を変えることはできませんでした。
アクターを使うと物体の形を変えることができます。

アクターを使うとメッシュ形状に自由にポーズを付けられます。 ただし、点の個数を変えることはできません。 また(骨のときと違って)変形は子供に影響しません。
右の例では頭と胴体を別々に作成し、胴体をアクターにしてポーズをつけています。 頭や目は親子関係をつけて位置と向きを設定しています。

アクターの使い方

メッシュ形状を用意する

アクターの元になる形はメッシュで作成します。
イルカのデータをもとにして説明します。

アクターを作る

アクターにしたい部品を選択します。 1つのメッシュで作られた部品に限ります。
「アニメーション」メニューより 「トラックを追加」の中の「ポーズ」を選びます。

ポーズトラックを作る前に "○○" をアクターに変換します。
変換後は点の追加や削除はできません。それでも実行しますか?

というメッセージが表示されます。
Yesをクリックします。
メッシュがアクターに変換され、Poseトラックが追加されます。

ポーズを作る

キーフレームがないと、ポーズが作れません。
0フレーム目にキーフレームを作成し、つぎの作業を行います。

Poseトラックのキーフレームの1つ <> をダブルクリックします。
右のようなウインドウが開きます。

1) Default Pose を選択し「複製」をクリックします。
「新しいポーズの名前」というウインドウが開くので 名前を入力し「了解」をクリックします。
2) Gestureウインドウが開きます。 メッシュ形状を編集するときの画面と同じです。 形を編集し「OK」を押します。
右の画面に戻ります。 Default Pose の次に作成したポーズの名前が追加されています。

1)2)を繰り返すことでポーズいくつも作ることができます。

「OK」をクリックします。
キャンセルを選ぶとポーズの作成もキャンセルされます。

アクターを使う

各キーフレームで、どのポーズを使うかの指定も同じ画面で行います。

そのキーフレームで使いたいポーズを1つを選んで「追加>>」 をクリックします。
現在のポーズの枠に、選んだポーズの名前(1)という名前が追加され、 ウインドウ内に表示される画像も変わります。

別のポーズを選びたいときは「<<消去」を行ってから 「追加>>」を行います。

ここで新たなポーズの作成を行ってもかまいません。
ポーズの作成を有効にするには必ず「OK」を押すこと。

アクターの編集

アクターの利用・編集はすべてPoseトラックで行います。
キーフレームの追加、移動、コピーなどの方法は 他のトラックの場合と同じです。
キーフレームやポーズの編集は、 そのPoseトラックのキーフレームをダブルクリックして 表示されるウインドウでの作業になります。

キーフレームの編集

このウインドウでは、左側に作成されたポーズの名前が並んでおり、 右側に現在のポーズとして選ばれた名前が入ります。
左側の名前の下にあるボタンは、 作成されたポーズに対する処理を表すものです。
複製はすでに利用しました。
他に、編集、名前の変更、削除があります。

重み

現在のポーズに2つ以上のポーズを入れることもできます。
この場合、それぞれのポーズの重みを指定することで どのポーズに近い形になるのかが決まります。
例えば、AというポーズとBというポーズの2つが入っている場合、 どちらも同じ重みならば、双方の中間的な形になります。
一方の重みを少なくして、Aを0.2、Bを0.8のようにすれば、 重みに対応した比率で混ぜ合わされた形になります。
あまり使う機能ではありませんが、他のトラックのように 曲線を調整することができませんから、 微調整が必要な場合には試みてください。
それよりも、次に述べる ポーズの作成のために使える機能のように思えます。

現在のポーズ

現在のポーズに対する操作には「追加」「消去」の他に 「保存」と「抽出」があります。
「保存」は「現在の形からポーズを作成」するものです。
重みを利用して中間的な形を作り、その形をポーズに変換後、 編集することで新しいポーズを作成できます。
「抽出」は「現在の形から新規オブジェクトを作成」するものです。
ポーズではなく、新しい物体が別に作成されます。
使い方は「保存」と同じです。
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